千の神隠し☆幻想廃人
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キレパパ。水鬼オリジナル外伝~そして誰もいなくなった銀雪館~
【朗読劇】 登場人物 鷹司千里・榊 俊介
原作三卷「別冊番外編 キレパパ。」より
設定/鷹司千里[たかつかさ ちさと・三十二歳]
榊 俊介[さかき しゅんすけ・十二歳] [←其實主要目的是爲了show這句XD]
キレパパ。水鬼オリジナル外伝~そして誰もいなくなった銀雪館~
【朗読劇】 登場人物 鷹司千里・榊 俊介
原作三卷「別冊番外編 キレパパ。」より
設定/鷹司千里[たかつかさ ちさと・三十二歳]
榊 俊介[さかき しゅんすけ・十二歳] [←其實主要目的是爲了show這句XD]
情景・四月の朝、鷹司家の玄関前。
入学式が終わって数日。中学一年生の里樹の登校風景。
玄関を出た里樹の後ろ姿を、心配そうな千里が見送っている。
●千里のN
それは里樹が中学一年生になったばかりのある朝。
私の命ともいえる、愛しい愛しい一人息子の里樹が学校に行く時間。
私はいつものように玄関で里樹を見送った。
「じゃあパパ、行ってくるね!」
…って、なんて愛らしいんだ。
ついこのあいだまでおむつしてたのに。
里樹、カバン持ったか?
ハンカチは?
パパ専用の携帯は?
この確信は私たちの大切な日課なのだ。
「心配しなくても大丈夫だよパパ。僕、もう中学だもん」
里樹は天使のような笑顔でこう答える。
ああ。でも心配だ。
これが心配せずにいられるわけがないだろう。
あんなに可愛くて、優しくて素直で、後ろ姿も、足跡や影すらも愛らしくて、
髪の毛フワフワで、目がくりくりで、声は天使の歌声のようで…。
そんな私の里樹だ。もしや…。
い…いじめられてはいないだろうか…。
いや、いやいやいやっ。
うちの里樹に限ってそんなことがあるわけない。
逆にもててもてて……も………………。
もててもてて手込めにされてはいないだろうか!?
「(千里の妄想①)いいのかな?里樹くん。拒めば内申書に響くんだよ。これは先生と君の二人だけの秘密の授業なんだ。わかるだろう?」
「(千里の妄想②)カワイイ顔してんじゃん、お前一年だろ?センパイへの礼儀を教えてやるからちょっと顔貸しな」
「(千里の妄想③)ねえ君、里樹くんっていうの?せっかく隣の席どうしになったんだからさ、保健室でもっと仲良くなろうよ。ね?」
情景・脱兎の如く学校に走る千里。
●千里のN
駄目だ駄目だ駄目だ――!!
今パパが助けに行くからな――っ!!!
待ってろ里樹――っ!
情景・学校の校門前。
●千里のN
はあ。はあ。……。
一直線で学校まで来たはいいけれど、
なにやら生活指導の教師らしき奴が校門の前で私を睨んでいるではないか。
まさか私を他校の生徒と思っているのか?
アホ!私はここの生徒の父兄だぞ!
ああ、こんなところで立往生してる場合ではない!
一刻も早くセクハラ教師どもの毒牙から里樹を救わないと…。
助けを呼び里樹の声が聞こえるっ!!!
もしかしたら個人指導とかなんとかぬかして、里樹を保健室に連れ込んでいるかもしれない。
あぁ、そうだ。
悪行三昧の先輩や、妙に手が早いマセガキ同級生も、
きっとセクハラ教師とつるんでいるに決まってる!
早く里樹を助けなければ!
私は校庭裏の塀をよじ登り、たいして下を見ないで飛び降りた。
まさかと思ったけど、そこに人がいた。でももう遅かった。
千里 「うわぁっ、どいてくれ!」
俊介 「え?うわ…っ!」
情景・校庭裏。
塀越しで俊介が寝そべって本を読んでいたところへ、千里が真上から飛び降りてくる。
落ちる千里。俊介の腹の上に馬乗りになっている千里。
千里 「すっ、すまん!人が居るとは思わなくてその…っ。ちょっと校内を見学したかったんだが警備員が…」
●千里のN
よけたつもりが、私はしっかりそいつに馬乗りになっていた。
気がついたら顔も超近くて…。
わ……。どうしよう……。
こんな近くで目が合ってしまった…。
落ちつけ自分。
…でも。
こいつ、よく見ると里樹と同じ制服を着てるじゃないか。
ってことはここの生徒ってことか?
…だったらなんでこんなガキにドキドキするんだ!
千里 「と、ところで君!一年A組はどこかな!?」
俊介 「…それなら、俺のクラスですけど…」
千里 「えっ」
俊介 「案内しますよ。こっちです」
千里 「あ、ああ…。ありがとう…」
情景・校庭裏から校舎へ移動する二人。
俯きがちに歩く俊介のすぐ後を、千里がついて行く。
途中、生徒達の熱い視線を感じる千里。
●千里のN
ウソだろ?こいつが里樹と同級生…?
私より背は高いし、肩幅だって広いぞ。声だって低いし!
大人びてるからてっきり三年くらいかと思ってたのに…。
いや、この学校のOBだと言っても全然通ると思う。
それになんだ?
行く場所行く場所でこいつ目掛けてハートが飛んでくるじゃないか。
生徒だけかと思ったら教師まで!?
なんだか恐ろしくもててるんですけど。
こいつ…間違いない。
重要事項!里樹にとって危険人物決定!!!
私は愛する里樹の為なら恩を仇で返すことも厭わない人間なのだ。
保健室にいる里樹を助け出したら真っ先に成敗してくれる!
ふふ。…覚悟しておれ。
俊介 「着きましたよ。この教室です。どうぞ」
情景・ある教室の戸を開ける俊介。素直に入っていく千里。
千里 「ああ。ありが…この教室、薄暗いし誰もいない…。一年A組では…」
俊介 「ええ。違います」
情景・俊介、素早く戸を閉め、後ろ手に鍵をかける。
千里 「カチャッて今の音なんだ!?鍵かけただろ!どういうことだ!?」
俊介 「面白くありません。貴方は目立ちすぎです」
千里 「目立ってモテまくってんのはお前だろ――っ!何だ、その殺人鬼のような目は!!!」
俊介 「いえ。俺はきっかけに過ぎない。みんなが見ていたのは貴方の方です」
千里 「??だ…だからと言って何だ!?まさかお前の人気を奪った私が許せなくてこんなところに!?そうか。お前、裏バンだったんだな!!!」
俊介 「は?ウラバン?」
千里 「もういい。いいからそれ以上寄るな!」
俊介 「…許せないのは、貴方にまとわりつく視線です。貴方を誰にも見せたくない。こんな事初めてで、俺も戸惑ってます」
●千里のN
何?今の、どういう意味…。
超大人びた里樹の同級生だという奴が、体をかがめて私に顔を近づけてきた。
指先で髪に触れられて、思わずドキッとする。
どうして?じっと見つめられて視線を外せない。
いくら大人びてるといっても、こいつは中学生だぞ!
その時、廊下側の窓から里樹の横顔が見えた。
里樹、保健室じゃなかったのか!?
私は力いっぱい「里樹っ」と呼んだ。
すると里樹は私に気づき、すぐにあの愛らしい笑顔を向けてくれた。
鍵をあけて里樹を教室に入れてやると、里樹は天使の様な微笑みをたたえ、
私を呼んでくれるはず………だったのに…。
里樹は開口一番、「パパ!」ではなく、「俊介!」と言ったのだ。
俊介?俊介って誰だ?
まさか…、
この、お前の同級生だとぬかしている、大人声のらしくない中学生の事か?
千里 「ところで…里樹」
俊介 「この人は一体、里樹の何?」
千里 「こいつは一体、里樹の何なんだ!?」
ちっ、なんでこんな奴と被るんだよ!
●俊介のN
この人も俺と同じ疑問を持っているらしい。
俺とこの人は初対面だけど、どうやら里樹は俺たち両方を知っているようだ。
里樹、この人は誰?里樹の大切な人なのか?
すごくきれいな人。力いっぱい抱きしめたら壊れてしまいそうに。
でも…。
この人、きっと隠し事ができない性格なんだろうな。
美人なくせに、今はマンガみたいな形相してるし…。
さっき出会ったばかりなのに。
どうしても気になる。誰なんだろう?
俺たち、お互いのことがすごく気になって、里樹に答えを求めてる。
漂う緊張感。
この空気、里樹に伝わったかな?
まもなく、きょとんとした、くったくのないいつもの里樹らしいリアクションが返ってきた。
「パパはパパで、俊介は僕の一番の…親友だよ♡」
は?パパ?ってことは里樹の父親!?
嘘だろ。転入生で同い年だとばっかり…。あれは制服じゃなくてスーツだったのか…。
千里 「しんゆう!?嘘を言いなさい里樹、今語尾にハートマークが飛んでいたのをパパが見逃すはずがないでしょう?親友だろうが何だろうが、里樹にはそんなものいりませ――ん!パパが里樹の父であり、兄であり恋人であり、親友なんです――っ!こいつ、抹殺決定!!」
●俊介のN
…にしても、なんてわかりやすい人なんだろう。
その日から、俺はこの人を忘れられなくなった。
× × ×
情景・四年後。
ベッドにまどろむ二人。
●千里のN
あれから。
あれからいびり続けて四年。
まさか里樹の親友と私がこんな関係になろうとは――。
夢にも…。
俊介 「…夢にも思いませんでした…。こうして千里さんが俺のものになるなんて」
千里 「俊介…」
●俊介のN
俺は正真正銘の十六歳で現役高校生だけど、同時に咲春香というペンネームを持っていて、ミステリー小説『水鬼シリーズ』を連載中の小説家でもあります。
千里さんが愛してやまない水鬼シリーズ。
その主人公・水鬼が誕生した理由を千里さんは覚えていますか?
そう。
殺人鬼、水鬼は俺の分身なんです。
だって千里さんに近づく奴らを実際に殺すことはできないでしょう?
だから紙の上でいかにして抹殺するか楽しんでいたら、
それがいつの間にかベストセラーになっていた…。
それが水鬼の原点なんです。
あるとき、千里さんがいなくてはこの作品は生まれてこなかったと、貴方に打ち明けたことがありましたね。
『水鬼シリーズ』の原作者・咲春香を作ったのは、
千里さん、貴方と言っても過言ではないと。
すると貴方は…。
千里 「うおーっ、人生最大級の殺し文句だ――っ!!」
●俊介のN
そう言って喜んでくれたのはすごく嬉しいんだけど。
…咲春香に、…つまり自分で自分に嫉妬するというのはどうも複雑で…。
言うんじゃなかったとちょっとだけ後悔しています。
キレいでキレやすくて、それでいて自分のことになると激ニブの里樹のパパ。
誰が聞いても、俺が好きだとわかる告白をしているのに、
言ってる本人がそのことに気付いていない。
…なんてこともありました。
貴方が俺を好きになってくれていることは、
告白を聞かずとも、貴方を近くで見ていればすぐにわかりましたけど。
そういえば、こんなこともありましたね。
貴方は小説家・咲春香に憧れ、心から愛していましたね。
だから咲春香と俺が同一人物だったと知った時、貴方は嫉妬心みえみえで、
俺の好きな人がどんな性格なのか、推理してくれたことがありました。
貴方の分析はこうです。
誰もが憧れる咲春香先生を独占できるんだから、そいつの優越感を思うと妬ましくてたまらない。だがお前、つまり俺がてこずるくらいだから、きっとそいつは性格が360度ひねくれていて、人を人とも思わん悪行を平気でするような奴に決まっているに違いないと。
俺は360度を180度に訂正して「当たっています」と即答してしまったけど、
それが千里さん、貴方自身のことだと気づいてくれましたか?
負けず嫌いで意地っ張りの千里さん。
だから二十歳も年下の俺に、大人げない…と言わせてしまう。
俺はそんな貴方が大好きです。
貴方が一人息子の里樹を一番に考え、心から愛していることはよーく知っています。
でも里樹は自分のこと以上に、貴方が幸せになってくれrことを願っているんですよ。
貴方は典型的な親ばかで、
自分の子供がちゃんと成長していることに全然気付いていないみたいですね。
里樹のために俺の事を忘れると言った貴方に、俺はこう言いました。
俺も貴方を諦める。
…だから最後に、千里さんの本当の気持ち…聞かせて下さいと。
貴方はあの時、ありのままの気持ちを素直に伝えてくれましたよね。
千里 「私…、いや、今は一個人として、俺は榊俊介を愛している」
●俊介のN
俺はその言葉を聞いた途端、もう離しませんと宣言して、貴方を思いっきり抱きしめました。
そしたら貴方は本気でキレて…。
俊介 「二人で幸せになりましょうね、千里さん」
千里 「なっ、お前、今諦めるっていったばかりだろ!」
俊介 「そんなの嘘に決まってるでしょう?四年も我慢したんですから、今さら両想いと知って諦める訳ないじゃないですか、もったいない」
千里 「騙したな!」
俊介 「そういうまねけなところも好きですよ」
千里 「何!?」
●俊介のN
貴方はキレるたび、俺の事、
千里 「このウソコ野郎―っ!!」
って叫んでましたね。
俺、結構好きです。千里さんの怒った顔。
どんな罵声を飛ばしていても、魅入ってしまうから不思議です。
貴方がキレる理由はまだありますよね。
里樹の恋人は、貴方にとって史上最大の敵でしょう。でも本気モードになれない弱みがある。
それは…。
●千里のN
二条翔は、最愛の里樹の恋人と名乗る輩だ。
今まで里樹に近づく害虫どもは私が散々追い払ってきたが、
この男はそうそう一筋縄ではいかない。
なぜなら。
私が心酔しきっている『水鬼シリーズ』がドラマ化され、
主役の水鬼を演じている俳優が、この男、二条翔なんだ。
だから追い払うのに、どうしても本気モードになれない。
この顔をまともに見ると私は……。
千里 「み…っ、みずき――っ♡♡!!!」
俊介 「はいそこまで。千里さん、いい加減目を覚ましなさい。彼は本物の水鬼じゃないと、あれ程言っているでしょう」
●千里のN
い、いかん。
奴を殺す前に犯されてしまう…!
いくら翔が水鬼を演じている俳優であっても、本相は可愛い里樹をつけ狙う野獣なんだ!!
貴様なんぞに我が家の敷居はまたがせんぞ。
こうなったら、ありとあらゆる嫌がらせをしてやる!
…そうだ。
一足先に俊介からもらった水鬼シリーズの最新作。
この完全犯罪を実行するまで!
ふ…はは、ははは。
不埒な下半身男め。
顔洗ってそこで待ってろ。
●俊介のN
でも千里さん。
その新作、翔さんもう読んでますよ。
だって、彼はドラマで水鬼役を演じる主演キャストですからね。
里樹が連れてきた友達全員に下剤入りのケーキを振る舞い、片っ端から排除してきたのに、
ここにきて最強の敵が現れましたね。
それも一人息子を愛する親心ってやつなんでしょうかど、
里樹に家出されない程度に頑張ってください。陰ながら応援してます。
けど、やりすぎにはくれぐれも気をつけてくださいね。
俺だってたまにはキレますから。
千里さん、俺がキレたらどうなるか、よーくわかってるでしょ?
俺も里樹につく害虫だといって、散々目の敵にされましたけで、
その仕打ちに四年も絶えた甲斐がありました。
俺にとっては貴方が初恋なんです。
初恋でも実るものですね。
●千里のN
そうだな。
夢にも思わなかった。
知っていたなら、もう少し手加減してやっても良かったかな。
終
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無題
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……虽然人设12岁却有这么老成的声线很谜(暑□)